対象製品: IJCAD 2014 以降
DWG の R14形式や2000形式、2004形式などの古いファイル形式でデータを保存して、古いCADやシステムで保存したデータを扱う場合、文字や寸法、ブロック図形が消えてしまう事があります。
これは、主に注釈尺度の機能に対応していないバージョンの CAD で起こる問題で、異尺度対応の文字スタイルや寸法スタイルを使用して作成されている図形に対して起こり得るものです。
そのような場合は、下記の点を確認して下さい。
- 保存するときに、モデル空間の注釈尺度設定が 「1:1」 以外になっていないか確認する。
異尺度の機能が搭載されたバージョンより前の形式に保存する場合、モデル空間の注釈尺度設定が1:1 以外だと「異尺度対応オブジェクト」が表示されなくなることがあります。モデル空間の注釈尺度を"1:1"に設定してから保存すると図形が消えるという現象を最小限に抑えることが出来ます。 - IJCAD の 「異尺度対応オブジェクトの表示の正確性を保持」の設定を確認する。
AutoCAD 2007 より前のバージョンや、IJCAD 8 より前のバージョン、その他のCADにデータを渡す場合、「異尺度対応オブジェクトの表示の正確性を保持」の設定を確認します。
モデル空間で 「異尺度対応オブジェクト」 が使用されている図面ファイルをやり取りする場合は、IJCAD の[オプション]-[開く/保存]タブにある「異尺度対応オブジェクトの表示の正確性を保持」の設定を確認し、オフに設定すると見た目のままデータを受け渡すことが出来ます。 - 異尺度対応の文字、寸法スタイル、ブロックが使用されていないか確認する。
常に 2007形式より前の古いバージョンの形式で保存することが前提となる運用を行う場合、注釈尺度の機能を使用せずに作図を行うと良いでしょう。具体的には、以下の異尺度対応のスタイルや図形を作成・使用しないようにします。 - スタイル(文字、寸法、マルチ引出線)
- 文字(1 行文字、マルチ テキスト、属性定義)
- ブロック
- ハッチング
- 寸法
- 幾何公差
- マルチ引出線